1999年度 全日本学生
ボードセイリング選手権大会大学対抗戦

3/7−3/9 愛知県蒲郡市三谷海岸

Report Yuri Kobayashi



 卒業シーズンを迎える3月大学日本一を決める団体戦が今年も7日〜9日に愛知県蒲郡市で行われた。27大学・121名がエントリーし、ウィリーウィリーからは、関東学院大学の山梨崇仁(4年)、高木未散(3年)、杉本悟史(3年)、高下翼(1年)、蟹沢宏倫(3年)。桜美林大学の野村俊光(3年)、清水緑(3年)、山田彰俊(1年)。東海短期大学の平生健志が出場した。
今年は、昨年のような微風こぎこぎレースは無く、冬型の気圧配置がきまり全レース10m/sを超えるサバイバルレ−スとなった。優勝を手にしたのはもちろん関東学院大学。メンバ−3人とも常に上位をおさえ、1レ−スごとに他大学とのポイントを離していった。1レースも他大学に負けることなく、誰もが関東学院にはかなわないと認めるほどの脅威を見せつけてくれた。団体優勝3連覇という快挙を成し遂げた。



 私の心に残ったある1レースのエピソードを報告します。 10m/sを越える強風下、2日目第4レースまで関東学院は順調な走りで、関東22ポイント、早稲田42ポイント、同志社50ポイントと、着々と差をつけていた。ここできた第5レース。これは最高に感動したレースでした。コースは上下2周。風は急に落ち、6〜8m/sのジャストアンダーの中スタート。1上をとったのは山梨さん。他メンバーの未散さん、杉さんはというと、後続集団にまぎれて走っていた。しかし、1下廻航のトップ集団はなんと山梨さん、未散さん、上野さん(甲南大)、杉さんときていた。ここからが見物!今大会私にとって最大のドラマが始まった。2上後半左海面に延ばす山梨さん、未散さんは右海面へと二分する。続く上野さんは?スタボーで山梨さんの後を追った。4位につけていた杉さんは、未散さん側の右海面へ。浜から見て明らかに左奥より右に風が入っている。応援組みの私たちはニヤつき始めた。ん?!ん?!チームレーシングだ!チームワークは他大に心配されるほどダメダメと言われ、チームレーシングなど不可能だと悪評判だったこの3人の異様な術に上野さんは見事にはまってしまったのだ。山梨さんはまだ風が無くなる前に右に戻り、2上を山梨さん、未散さん、杉さん、と夢の1、2、3、廻航。そのままゴールへと見守る私、蟹沢さん、翼は大盛り上がり。望遠鏡でその夢の瞬間を見ようと山梨さんの行方を追う。2下廻航。フィニッシュまであと少し。しかしこの話には落ちがある。望遠鏡の中の山梨さんは、このあと大変なことに!いきなりセールがふくれあがり撃沈!急激なブローに山梨さんは襲われたのだ。その隙にと言わんばかりに杉さん、未散さんは1.2フィニッシュ。不運の山梨さんはというと、6位に。1.2.3フィニッシュにはならなかったものの、団体ポイントはなんと9ポイントと高成績を残したのだった。


今回サポートとして参加した私は驚きと感動の連続で本当に楽しませてもらいました。そして後輩一同、良い刺激になりました。
 最後に、このような結果を出すことができたのも、この環境をつくってきてくれたOBの方々、ウイリーの会員の方々、そして蓼沼さんがあってのものです。  これからも学生たちに良きアドバイスをよろしくお願いします。





--団体結果--
順位学校名ポイント
優勝関東学院大学94p
2位甲南大学232p
3位同志社大学251p
4位早稲田大学273p
5位京都大学379p
6位学習院大学425p


--個人結果--
順位氏 名大学名
1位山梨 崇仁関東学院大学
2位藤井 哲生滋賀大学
3位平生 健志東海短期
4位金山 淳吾早稲田大学
5位上野 幸治甲南大学
6位杉本 悟史関東学院大学
7位野村 俊光桜美林大学
8位小川 圭亮神戸大学
9位高木 未散関東学院大学
10位飯岡 靖武学習院大学
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52位清水 緑桜美林大学
69位山田 彰俊桜美林大学




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